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韓国I

出発

抜粋

ソウル

春川
慶州

釜山

回顧

概要

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釜山駅

■ソウルに向けて、釜山から初めてKTXに乗った。途中、凍った川の上に雪が降り積もっている光景を見かける。気温は−10℃程度であろうか。

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ソウル駅前

2004年にKTXの開業に合わせて建て替えられたというソウル駅の新駅舎は豪華ではあるが、駅ごとの特徴がなくなってきているように感じた。隣で引退生活を送っている旧駅舎の方がよほど趣があるように思う。

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清涼里駅付近

中心部で安宿を見つけることは難しいと考え、清涼里駅に向かった。歓楽街であるだけに怪し気な雰囲気はあるが、安宿は見つかり、2泊することにした。

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宗廟

当地での初日は李朝の歴代の王と王妃などを祀る霊廟である宗廟(チョンミョ)と、李朝太宗の離宮である昌徳宮を訪ねようと考えていた。ともにトゥアー形式でガイドに案内してもらう形式になっており、当初は面倒ではないかと考えていたが、非常に流暢な日本語で丁寧な説明をしてくれた。質素な佇まいは、王と王妃の魂を安らかに祀るために必要だとのことであった。満足して宗廟を後にしたが、その代わり昌徳宮に到着した時には最終トゥアーの開始時刻を過ぎており、訪ねることができなくなってしまった。

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キムチ・チゲ

夕食でキムチ・チゲを注文すると、5,000ウォン(1ウォンは約0.0719円)という安さにも関わらず、鍋がカートリッジ・ガスこんろに乗せられて運ばれてきて、驚かされた。

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新村駅付近

翌日は、江華島(カンファド、行政上は仁川の一部)を訪ねることにしていた。まず、江華島に向かうバスが出発する市外バス・ターミナルがあるという新村(シンチョン)に向かったが、バス・ターミナルは見つからず、通行人に尋ねても要領を得ない。仕方なく、一旦中心部に戻り、光化門にある観光案内所で江華島に向かうための方法を尋ねた。どうやら新村市外バス・ターミナルは廃止され、新村駅付近に分散されたバス停留所からバスに乗ることになったようであった。

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江華支石墓前

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江華支石墓

雪のための交通渋滞により、予定の2倍近い2時間を要して江華市外バス・ターミナルに到着した。その後も、なかなかタクシーに乗ることができなかった。乗客がタクシー乗場で整列せずにタクシーに乗ろうとするためだ。ようやくタクシーに乗ることができると、貸切で利用することにして江華支石墓(カンファ・ジーソンミョ)に向かった。紀元前に造られた古墳とのことで、テイブル状の巨石を2個の石が支えている独特なものだ。雪の中、ほかに観光客はおらず、スタッフにコーヒーを馳走になるなど親切にしてもらった。ただ、市外バス・ターミナルに案内があるとありがたいのにと思わずにはいられなかった。

北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)領が見えるかもしれない島北部にも立ち寄りたかったが、当地から程近い延坪島(ヨンピョンド)に対して北朝鮮が前月に砲撃を行ったばかりであり、悪天候で視界がよくないこともあって、長居は避けることにした。

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「冬のソナタ」撮影メタセコイアの並木道

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「冬のソナタ」ファースト・キス撮影ベンチ

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リス

■春川(チュンチョン)では、南怡島(ナミソム)と中心部を訪ねることにしていた。そして、江華島訪問では予定以上の時間を要し苦労したため、暗いうちに清涼里駅を出立することにした。しかし、春川に向かう列車は清涼里駅始発ではなくなったようで、上鳳(サンボン)駅で列車を乗り換えるようにと駅員に言われる。やや複雑な券売機の操作も手伝ってもらった。後で分かったことだが、春川までがソウルの広域電鉄区間に入ったことによる変更のようだ。

車窓から外を眺めていると、一面雪景色となってきた。「冬のソナタ」の世界そのものだ。そして、先に南怡島に向かおうと思い立った。そこで、加平(カピョン)駅からバスに乗り、運転手に降車場所を伝えた。ガイドブックによると、タクシーに乗って10分を要するとのことであった。バスに乗って雪道を進むとすると少なくとも15分はかかるであろうと予想した。そのため、乗車後数分でそれらしい場所を通りかかった時、降りそびれてしまった。結局、加平バス・ターミナルに来てしまい、また、折り返しのバスがなかなか来なかったため、タクシーを利用することにした。船着場から渡し船に乗って南怡島に到着すると、「冬のソナタ」のロケイション撮影地を巡った。最も有名なのは、オウプニング・シーンに登場するメタセコイアの並木道だ。ドラマと同じ雪景色の中で眺めることができて大満足であった。また、ロケイション撮影が行われていなかったとしても、十分に観光名所となっていると思う。帰路は船着場から歩いたが、加平駅まで徒歩20分程度の至近距離にあることが分かった。
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南怡島対岸から

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春川駅

春川駅は、電化工事が終わって再開業したばかりであったようだ。急行列車に乗って向かった。ソウルからの所要時間が短くなり、便利にはなったのであろうが、「冬のソナタ」のロケイション撮影時の面影を全く残さないありふれた駅舎になったことは残念であった。駅では、多くの乗客が降り立っていったが、何のためであったのかよく分からなかった。

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コンジュ旅館

旅館探しは春川駅と南春川(ナムチュンチョン)駅の中間にある市外バス・ターミナル付近で行おうと考えていたが、通行人に道を尋ねても予想に反した返答しか返ってこない。後で分かったことだが、市外バス・ターミナルは南春川駅の辺りに移転していたのだ。結局、市外バス・ターミナルがあったと思われる付近で旅館を決めた。

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「冬のソナタ」撮影衣岩湖

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「冬のソナタ」撮影春川高等学校

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当地での「冬のソナタ」のロケイション撮影地巡りは、簡単なものではなかった。撮影場所が市内に分散している上、生活の場なので、途中までは案内があっても撮影場所そのものには案内がないことも多い。地元としては、観光客には来てもらいたいが、プライヴァシとの兼ね合いがあり、悩ましい問題なのであろう。ガイドブックに写真付きで掲載されていた撮影場所の説明を頼りに、衣岩湖(ウィアムホ)や春川高等学校などを巡った。

当地の名物料理と言うと、チキン料理のタッカルビだ。明洞にタッカルビ通りができるほどの賑わいであった。一人客は受け付けない店が多いのではないかと思うが、外れにある店で例外的に受け付けてもらった。

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慶州駅

■慶州は、16年振り3回目の訪問となる。春川から一旦ソウルに戻った後、KTXに乗って大邱に向かい、東大邱駅でムグンファ号に乗り換えた。KTXではムーヴィー・スィートというものに乗ったらしく、大スクリーンを使って上映されているアクション系の映画を最前列で見ることになってしまった。狭い車中で誰もが目にする映画のテーマとしてはふさわしくないように感じた。そもそも車内で映画を上映する必要はないのではないだろうか。

当地を訪ねた目的は、再び南山に挑むことにあった。そして、初回の旅の際に宿泊先を確保したバス・ターミナル近くの安宿街にあるモウテルに3泊することにした。

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路西・路東古墳群

当地での初日は、市街を歩いた。レンタサイクルを利用することも考えたが、雪道のため危ないと考えて諦めた。そして、以前は古墳公園と呼ばれていた大陵苑(デルンウォン)、瞻星台、鶏林、半月城、石氷庫、雁鴨池、国立慶州博物館などを見物した。芬皇寺は翌日の南山トレッキングの後に訪ねた。ガイドブックに掲載されていない観光名所の中にも歴史を感じさせる遺産が多かった。
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半月城から

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七仏庵

翌日から2日間は、南山トレッキングだ。初日は、まず仏国寺と石窟庵に立ち寄った。仏国寺から石窟庵へは、10km近い連絡道を歩いて向かった。16年前に両親と訪ねた足跡を辿りたいという思いがあり、健脚ではない父に石窟庵まで長時間歩くことを強いてしまったという印象が強かったためだが、さすがにこれは記憶違いであった。ただ、石窟庵に向かう連絡道から垣間見た景色は素晴らしかった。その後は、初回の旅と同じく、統一殿から七仏庵まで歩いた。さらに、途中で壮年の女性に教えてもらった神仙庵にも足を向けた後、帰路に就いた。
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仏国寺バス停留所付近から

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仏国寺・石窟庵連絡道から

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神仙庵付近から

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三陵谷

トレッキング2日目は、初回の旅で成就することができなかった南山横断を目指した。統一殿から茸長寺谷石塔などに立ち寄りながら金鰲山頂まで登る。その後、鮑石亭(ポソクチョン)跡に降りてくるのがメイン・ルートだが、三陵谷に迷い込んでしまった。しかしながら、仏教遺跡を巡るという点ではこちらのルートの方が優れており、磨崖釈迦如来座像や磨崖観音菩薩像などに出会うことができた。事前にバス・ターミナル近くの観光案内所で相談した時には、雪のため南山トレッキングはできないと言われていたが、初志を貫徹することができてよかった。ただ、三陵谷には凍結して滑りやすくなっている危険な場所もあり、注意して降りていく必要があった。
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高位山

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ロイヤル・モウテル

モウテルでは、「紅白歌合戦」を視聴しながら年越しを待った。そして、21世紀や3千年紀の最初の十年紀が終わったことを確認して就寝した。

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太宗台から

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コビー

■釜山へは、慶州の市外バス・ターミナルからバスに乗って向かった。市外バスなのであろうが、途中高速道路を走り、50分程度で釜山到着と、高速バスとの違いがよく分からなかった。総合バス・ターミナルで地下鉄に乗り換えて釜山駅に向かい、観光案内所でモウテルを紹介してもらった。釜山駅と、釜山港の最寄駅である中央駅の中間にあって便利だ。チェックインを済ませると、太宗台に向かった。

さらに松島を訪ねる予定であったが、中止してモウテルに戻った。部屋に備え付けられていたパーソナル・コンピューターでインターネットにアクセスすると、悪天候のため当日のコビーとビートルの全便がキャンセル(欠航)となり、予約してあった翌日の便の運行も流動的なようであった。釜山港では、予約してあった第1便はキャンセルだと告げられ、空席のあった午後の便に振り替えてもらった。ところが、翌日、スタンドバイのつもりで午前中に出航する第2便の出航時刻に間に合う時刻に港に向かうと、何と予約はその便に自動的に振り返られていたという。前日の手続きはどうなったのかと唖然とした。

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■博多港に到着すると、新幹線に乗って山口に向かい、ザビエル記念聖堂や瑠璃光寺などを訪ねた。

旅行中の1日平均の旅行費用(日本国内移動時と土産費を除く)は約4,300円であった。旅行費用のうち宿泊料金の最高は春川以外の町の約2,200円(30,000ウォン)で、最低は春川の約1,400円(20,000ウォン)であった。

9回の訪問で、韓国の著名な観光名所はほぼ行き尽くしたように思う。今後は既に訪ねた町の再訪ということが多くなるであろう。

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前訪問地発 当訪問地着 訪問地
出発 日本 東京
25日07:50 空路 09:35 宇部
13:40 鉄路 15:05 下関
19:00 水路 26日08:00 韓国 釜山
09:30 鉄路 11:50 ソウル
28日07:30 鉄路 08:20 加平
12:45 鉄路 13:05 春川
29日07:50 鉄路 09:10 ソウル
10:30 鉄路 12:15 大邱
12:30 鉄路 13:45 慶州
1日09:30 道路 10:20 釜山
2日08:35 水路 11:35 日本 福岡
12:30 鉄路 13:05 山口
18:50 道路 3日07:35 東京
道路 :道路、 鉄路 :鉄路、 水路 :水路、 空路 :空路)

訪問地 宿泊先 単価
韓国 ソウル ハナ荘旅館 KR.W 30,000 2
春川 コンジュ旅館 KR.W 20,000 1
慶州 ロイヤル・モウテル KR.W 30,000 3
釜山 ハンソン・モウテル KR.W 30,000 1

国名 通貨 為替 生活 食料 交通 教養 娯楽
韓国 KR.W 0.0719円 0 102,630
内訳
199,600
内訳
0 19,380
内訳
日本 JP.\ 1.00円 0 1,400
内訳
0 0 0
通貨計 JP.\ 1.00円 0 8,774 14,342 0 1,393

国名 住居 土産 支出計 円換算 日平均
韓国 200,000
内訳
0 521,610 37,480 8 4,685
日本 0 0 1,400 1,400 1 1,400
通貨計 14,371 0 38,880 9 4,320
(注)円換算と日平均は土産費を除く。

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慶州

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春 夏 秋 冬
夏 秋 冬 春
秋 冬 春 夏
冬 春 夏 秋
春 夏 秋 冬
夏 秋 冬 春
秋 冬 春 夏
冬 春 夏 秋

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