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中国I

出発

烏鎮

抜粋
上海

回顧

概要

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半幾雲客桟から

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西柵景区

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西柵景区

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西柵景区

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東柵景区

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東柵景区

■烏鎮(ウーヂェン、行政上は嘉興市桐郷の一部)は、上海郊外に広がる江南水郷古鎮に含められる。ロウンリ・プラネットでは、浙江省の項で杭州の次に紹介されている。7世紀の隋の煬帝が北京付近と杭州を結ぶ京杭大運河を建設してから100年後には町が興り、約1,300年の悠久の時を刻んできたという。

到着した時には辺りが暗くなっていた。どうしようかと思案する間もなく、タクシーの乗車を勧誘された。当地の地図は持ち合わせず、現在位置を理解していなかったため、応じることにした。スマートフォンに民宿の予約確認のEメイルを表示させて見せると、運転手は電話をかけ、しばらく走るとモウターバイクに乗った若い男性が現れた。男性は自分のスマートフォンに同じEメイルを表示させて見せてくれた。出迎えだ。民宿のオウナー関係者であろうか。その先はモウターバイクの後部座席に乗って向かうことになった。道路が狭いため、タクシーは通ることができないのだと分かった。民宿には案内表示はなく、出迎えがなければとても辿り着くことができないところであった。

民宿に到着し、宿泊料金を支払ったが、男性は立ち去らない。そして、スマートフォンの翻訳アプリケイション(プログラム)を使って意思を伝えてきた。しかし、翻訳の正確性が高くないためか、的確に意思の疎通を行うことができない。そこで、今度はパーソナル・コンピューターの翻訳サイトを使って意思を伝えてきた。こちらも、スマートフォンのアプリケイションにある和中や英中の翻訳機能を利用したり、筆談を用いたりして、意思を伝えた。どうも、夕食や市内見物の案内をするということのようであった。有償なのかどうかは分からなかった。しかし、疲れていたため、申し出を断って部屋で過ごすことにした。

翌朝、窓の外を眺めると、民宿は正に運河沿いに建てられていることが分かった。運河には船が行き交っている。運河に沿って道路が伸び、市場が賑わっている。当地で観光名所とされる景区を訪ねなくても、運河とともに息づいている伝統的な生活を早くも目の当たりにすることができたわけだ。

民宿は東柵景区と西柵景区の中間にあったが、まず歩いて西柵景区に向かうことにした。售票処では東柵景区との共通券を買おうとしたが、スタッフはなかなか売ってくれず、何かを伝えようとする。筆談を依頼すると、何と5行にもわたる文章を用紙に書いてきた。とても解釈することはできないであろうと焦ったが、何とか概要を理解することはできたように思う。すなわち、以下のような内容であったようだ。

入場券は当日限り有効で、東柵、西柵とも1回限り有効なので、1回出場すると効力はなくなります。西柵では夜景がお勧めです。先に東柵を訪ね、西柵に戻ってきてはいかがでしょうか。大門を出ると左側に東柵行の無料の汽車があります。東柵は6時閉門です。

当地に夜まで留まる予定はなかったため、提案には従わなかったが、サーヴィスのためにそこまで労を取ってくれたことには感心させられた。

西柵景区へは、進口(入口)から渡し船に乗って向かうことになっている。船着場からは、よく整備された木造家屋と石畳が延びる。運河と一体となった上品な生活が偲ばれた。京杭大運河まで延々と続く町並みを楽しんだ。

シャトル・バスに乗って東柵景区に向かうと、多くの観光客で溢れていた。西柵景区ほどの規模はなく、土産店などが並ぶ街路をひしめき合いながら進むことは、それほど魅力的だとは感じられなかった。

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南潯古鎮

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南潯古鎮付近

南潯(ナンシュン、行政上は湖州の一部)は、烏鎮の北に位置する。太湖を挟んで無錫と向かい合っているという言い方をすることもできる。烏鎮汽車站から南潯行の汽車に乗った。しかし、南潯に到着すると、多くの乗客が降りた站で汽車を降りてしまった。後で分かったことだが、そこは泰安路客運站であり、中心部ではあるが、上海行などの長途汽車は発着していなかった。そこで、まずは上海までの交通手段を確認しなければならないと考え、バイク・タクシーに乗って老車站とも呼ばれる南潯汽車站に向かった。そして、途中で水郷古鎮を確認し、汽車站から歩いて戻った。烏鎮とは対照的に観光客は見当たらず、小規模ではあったが落ち着いた佇まいを見せていた。

出発

烏鎮

抜粋
上海

回顧

概要

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南京東路

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藍山青年旅舎外灘店から

■上海長途客運南站に戻ると、地鉄に乗って予約済みの青年旅舎に向かった。最寄站は南京東路站だが、隣站の人民広場站から歩いて繁華街の賑わいを確認した。

青年旅舎では、それまでにない経験をした。フロントでヨーロピアンが火車の予約について尋ねていた。すると、スタッフは、パーソナル・コンピューターを使ってアクセスした空席情報を伝えた。また、硬臥と軟臥の相違を説明していた。オンライン予約まではできないようであったが、火車の確保が簡便になってくることを予感させる出来事であった。そして、驚かされたのは、説明が終わった後、スタッフがこちらに向かって待たせたことを詫びてきたことだ。宿泊施設のサーヴィスと接遇が充実してきたものだと感慨深かった。

出発

烏鎮

抜粋
上海

回顧

概要

■現地での1日平均の旅行費用は約4,000円であった。旅行費用のうち宿泊料金の最高は烏鎮の約2,600円(143元)で、最低は上海の約1,100円(60元)であった。

写真
春秋航空

東京在住時とは異なる路線だが、また春秋航空を利用することになった。帰国便の整備が遅れ、ランプ・バスの中でターミナルと飛行機の間を行ったり来たりさせられ、急にブレイクがかかったりステアリング・ホイールが切られたりして、サーヴィスの未熟さを露呈するということもあった。しかし、安さは魅力的なので、今後とも利用する機会はあると思う。ロウンリ・プラネットで大都市よりも社会文化的に特徴のある町に焦点を当てているためか、烏鎮や南潯などを訪問することになったが、同様に上海郊外の町を訪ねるとよいのではないだろうか。

出発

烏鎮

抜粋
上海

回顧

概要

前訪問地発 当訪問地着 訪問地
出発 日本 福岡
14日09:35 道路 11:10 佐賀
12:55 空路 13:30 中国 上海
16:20 道路 18:30 烏鎮
15日13:30 道路 14:05 南潯
16:55 道路 18:35 上海
16日08:55 空路 11:40 日本 佐賀
12:20 道路 13:55 福岡
道路 :道路、 空路 :空路)

訪問地 宿泊先 単価
中国 烏鎮 半幾雲客桟(嘉興市桐郷) CN.\ 143 1
上海 藍山青年旅舎外灘店 CN.\ 60 1

国名 通貨 為替 生活 食料 交通 教養 娯楽
中国 CN.\ 18.1円 0 141.60
内訳
164
内訳
0 150
内訳
通貨計 JP.\ 1.00円 0 2,562 2,967 0 2,714

国名 住居 土産 支出計 円換算 日平均
中国 203
内訳
0 658.60 11,916 3 3,972
通貨計 3,673 0 11,916 3 3,972

出発

烏鎮

抜粋
上海

回顧

概要

春 夏 秋 冬
夏 秋 冬 春
秋 冬 春 夏
冬 春 夏 秋
春 夏 秋 冬
夏 秋 冬 春
秋 冬 春 夏
冬 春 夏 秋

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