■1998年4月、11日間の旅程で15回目の海外渡航を行った。カトマンドゥ往復のフライトを予約していたが、最終目的地がティベットになるか、ヒマラヤになるか、未確定のままの旅立ちであった。
■最初に訪ねてみたいと考えたのは、ティベットの方だ。そして、短期間で確実にティベットを訪ねたいのであれば、上海、成都経由ラサ(拉薩)往復のフライトを日本で予約する必要があるようであった。しかし、航空券が高いこと、旅行代理店が中国国内線の手配やティベット入域許可証が必要かどうかという情報に通じていなかったこと、陸路によりティベットに入って周辺の町も訪ねてみたいと考えていたことから、この方法は採用しないことにした。そして、陸路によって合法的にティベットに入るとすると、格爾木(ガーアルムー、ゴルムド)かカトマンドゥからということになるが、短期間での訪問ということを考えると、日本からのアクセスが悪くラサまでの距離もある格爾木をゲイトウェイにするということは考えられない。
■このように、消去法によってカトマンドゥ経由ということが決まり、タイ航空の福岡発着カトマンドゥ往復のフライトを予約した。しかし、同時に、ティベットを確実に訪ねることができるという保証もなくなった。インターネットなどを利用して情報収集に努めたが、確かなことは分からなかった。ただ、ティベットを訪ねることができないならば前回の旅に続いてトレッキングに挑戦すればよいと考えていたため、不確定要因があることは全く問題ではなかった。福岡空港の出発フロアにも慣れてきた。
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