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中国C

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香港

広州

珠海

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マカオ

香港2

回顧

概要

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シャトル・バス

■香港の赤鼡角空港から、エアポート・エクスプレス(機場快線)に乗って市内を目指す。九竜站でシャトル・バスに乗り換えることになるが、雨の夜で、どこを走っているか分からず、不安になった。宿泊先は九竜で確保するとしても、一旦香港島の香港站に向かい、MTRに乗り換えて九竜に戻った方が勝手が分かって便利なのではないかと思った。

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重慶大厦

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重慶大厦

最初は、馴染みの重慶大厦ではなく、近くにある美麗都大厦(ミラドー・タイハー、英語名ミラドー・マンション)に入ってみたが、空室のあるゲストハウスを探すことは難しそうであった。重慶大厦も同様の状況であったが、そのうちにインドのチェンナイ出身だという客引きに声をかけられた。そして、ゲストハウスの200香港ドル(1香港ドルは約12.8円)のシングル・ルームを確保し、シャワーを浴びるなどしてくつろいでいると、客引きが戻ってきた。そして、宿泊料金をディスカウントしすぎたとオウナーに叱られたと言い、180香港ドルのドミトリに移るよう促された。しかし、契約は既に成立しているのだから簡単に引き下がることはできない。結局、120香港ドルにディスカウントさせて、渋々ドミトリに移ることを了承した。ドミトリには若いアイルランド人男性がいたが、いびきが喧しかった。

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広州行火車

■広州に向けて、紅勘(ホンハム)站から火車に乗るというのは、初回の旅と同じルートだ。ただ、MTRが整備されて尖沙咀からの移動は楽になった。それにも増して、火車の切符を全く待たずに買うことができるとは、隔世の感がある。直通特快の1等座を利用することになった。プラットフォームに向かうと、車両のドアごとにアテンダントが立って出迎えてくれた。車内では水が配られた。

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広州東站前

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威尼国際酒店

広州東站に到着すると、客引きの勧誘に従って站前のホテルにチェックインすることにした。早く中心部に向かいたいとも思ったが、内装が完全に施される前の高級ホテルに割安で泊まるということに惹かれた。そして、海外旅行中では初めて大型の液晶テレヴィジョンを目にするなど、高級ホテル仕様ならではの設備もあったが、サーヴィスは十分とは言いかねるものであった。ベッド・メイキングを5分で終えると言っておきながら30分も要していたし、シャワーから温かい湯は出てこなかった。また、ドアを開けるための暗証番号の入力方法が分からず、その度にスタッフに尋ねなければならなかったが、しばらくスタッフが見つからないこともあった。翌日は、初回の旅の際に泊まったホテルと同じく流花湖公園の近くにある割安のホテルに移動したが、何と有機溶剤臭が立ち込めていた。窓を開けると臭いは改善したが、そのようなことさえしないとは、サーヴィスの何たるかが分かっていないのかと嘆かれた。
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威尼国際酒店から

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流花湖公園

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人民公園

当地での初日は越秀公園や中山記念堂を見物し、翌日は珠江河岸を訪ねた。地鉄路線網が張り巡らされているため、移動は楽なものとなっている。人民公園では、蹴鞠の要領でバドミントンの羽根のようなものを蹴る遊びに多くの人が興じていた。健康的な活動だと思う。また、公園前站や広州東站には洗練された地下街ができていて驚かされた。

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三肉一菜

2日目の夕食は、作り置きの料理から指定された品数を選ぶセットを提供している珠江付近の食堂で取った。多人数で料理を取り分けることが基本の中国では一人旅には困難が待ち受けているとされてきたが、事情は変わってきているのかもしれない。

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マカオ国境

■珠海は、中国で広州以外に訪ねるべき町として選んだものだ。ほかに同じ広東省の深川や東莞(ドングアン)を訪ねるという選択肢もあったが、手頃な大きさの町であればマカオ訪問に先立って気軽に訪ねることができると考えた。

広州の流花車站から乗った汽車(バス)は、珠海に差し掛かった辺りで交通渋滞に巻き込まれた。市内に入ると、広州よりもさらに開発が進んでいるように感じた。汽車停留所は拱北口岸(ゴンバッハウンゴン)にあり、マカオが目と鼻の先だ。高層住宅が林立している様が手に取るように分かるが、年季が入っており、身構える必要はなさそうであった。
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拱北口岸付近

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円明新園

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ミュージカル大清王朝

ホテルを決めると、公共汽車に乗って、北京の円明園を模したという円明新園を訪ねた。実物大だとされる庭園は山あり湖ありという別格の規模であり、1日かけて巡っても十分ではないと思わせるものであった。大清王朝というミュージカルも上演されていた。

当地では残念な経験をすることになった。銀行で両替を行おうとしていた時のことだ。複数の窓口が開いていたが、一人の客に対して比較的長い時間をかけて応対していた。客は電光掲示板に表示される整理番号に従って窓口に呼ばれていた。しばらく待って、自分の整理番号が表示された窓口に向かおうとすると、前の客が用事を思い出して窓口に戻ってしまった。トラブルが発生したのか簡単には終わりそうになかった。そのうちに、別の窓口に次の整理番号が表示された。自分の整理番号は飛ばされたことになる。そこで、銀行員に自分の順番のはずだと主張したが、なかなか理解してもらうことができず、口論になった。
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円明新園

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円明新園から

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円明新園から


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マカオ国境

■マカオ(澳門、アオメン)は、初回の旅で訪ねることができず、残念に思っていた町だ。イミグレイションでは勝手が分からず手間取ってしまった。徒歩入境者用ではない場所で待っていたためだが、それまでにイミグレイションのスタッフと話をしていたにも関わらず、それを指摘してくれたのは同じ入境者と思われる壮年の女性であった。

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新華大旅店

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新華大旅店

40番目の訪問地域となるマカオに入境した後、バスの乗り方が分からなかったため、しばらく歩いていると、激しい雨が降ってきた。そこで、折よく通りかかった媽閣廟(マーコッミウ)行バスに乗り、カジノで有名な中心部のグランド・リスボア付近で降りた。目指したのは、新華大旅店(サンワーダーイロイディム、サンバ・ホテル)という孫文の活動拠点にもなった老舗ホテルだ。映画のロケイション撮影も数多く行われているらしいが、紛れもなく格安ホテルだ。人気が高いというが、運良く泊まることができた。マカオの歴史を感じさせる情緒ある佇まいを見せているように感じられた。ただ、夜になって隣室でヨーロッパ系と思われる若い男性が大音量で映画を見始め、「静かにして下さい。」と2回注意しても、「お前は誰だ。ベッドを揺らしている奴か。」と返してくるなど、傍若無人に振る舞っていた。

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媽閣廟

荷を解くと、ガイドブックで紹介されていたモデル・コースに従って観光名所の見物に出かけた。マカオという名前の由来になっている媽閣廟を出発点にして北上していった。媽閣廟は、マカオ最古の中国寺院だ。多くの参拝者が詰めかけていた。

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ペンニャ教会

港務局大楼、西美斯国際貿易有限公司、リラウ広場を経て、小高い丘の上に建つペンニャ教会まで来ると、マカオの町並みや珠海を一望することができる。
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ペンニャ教会から

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ペンニャ教会から

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福隆新街

聖ローレンス教会、聖ヨセフ聖堂、ドン・ペドロ5世劇場、聖オーガスティン教会などの壮麗な建物を過ぎると、ホテルのある福隆新街(フォッロンサンガーイ)だ。遊郭街跡が人気の観光スポットになったものだ。

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十月初五街

一旦ホテルでくつろいだ後、現存最古の茶舗である英記茶荘(インゲイチャーチョン)のある十月初五街(サップユッチチョーソーガーイ)や骨董品店などが並ぶ果欄街(クォラーンガーイ)へと進む。

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聖ポール天主堂跡

そして、いよいよ聖ポール天主堂跡の登場となる。17世紀に再建された建物のファサード(建物正面の壁面)だけが残されているのだが、マカオの顔として度々目にする建造物を目の当たりにして、心が浮き立った。

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セナド広場

その後、慮家屋敷(ロウガーダーインゴッ)、大堂(ダーイトン)、聖ドミンコ教会、マカオ半島の中心とも言うことのできるセナド広場に立ち寄った。

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黒沙海灘

島嶼部のコロアネも訪ねてみたいと考え、バスに乗ったが、通り過ぎて黒沙海灘(ハクサーホイターン)まで行ってしまい、目的は果たせなかった。ただ、マカオにも山野があるのを知ることができた。

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ターボ・ジェット

■香港に戻るためには、外港客運碼頭(ンゴイゴンハッワンマアタウ)からターボ・ジェットに乗ることになる。バスに乗って向かった。水路によって香港にアクセスするということも魅力的なものであった。

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雑居ビルディング

上環(ションワン)にある港澳碼頭(コンオウマアタウ)に到着すると、油麻地站と佐敦站の中間にあり日本人に人気のゴダイゴ・ゲストハウスを目指したが、満室であった。そこで、同じ雑居ビルディングで宿泊先を決め、市内見物に出かけた。

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九竜城南門跡

初回の旅の頃は犯罪がはびこる無法地帯として魔窟と呼ばれ、恐れられていた九竜城(ガウロンセン)は広大な公園として整備されており、ゆっくりとくつろぐことができた。往路はMTRに乗って向かったが、帰路は巴士を利用し、紅勘碼頭に立ち寄った。
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紅勘碼頭から

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ヴィクトリア・ピークから

百万ドルの夜景を楽しむことのできるヴィクトリア・ピークへは、初回の旅で2回登ったため、3回目の訪問となる。トラムの山頂站にはピーク・タワーが建っており、四方を見渡すことのできる展望台があった。果てしなく続く光の環にしばらく見とれていた。

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九竜站付近

翌日は九竜站まで歩き、赤鼡角空港に向かうエアポート・エクスプレスに乗った。

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広州站

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広州站前

■広州站前を始めとして何かにつけてスケイルの大きい中国では延々と歩くことを余儀なくされることもあるが、それこそが中国というものなのであろう。香港やマカオなどと一体となった華南の経済発展に期待したい。

現地での1日平均の旅行費用は約4,300円であった。旅行費用のうち宿泊料金の最高は帰国時の香港の約3,200円(250香港ドル)で、最低はマカオの約1,300円(100パタカ)であった。

一方、初回のヨーロッパ旅行以来経験した道路、水路、鉄路による国境越えがそれぞれ40回、20回、10回となった。

東京郊外への転居を決断し、転居先を決めた日に出発するという慌ただしさであった。また、母が亡くなってから初めての海外旅行でもあった。心に大きな穴が開いたような感じがするが、いつまでも嘆いているわけにはいかないと思う。

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前訪問地発 当訪問地着 訪問地
出発 日本 東京
7日18:50 空路 21:50 香港 香港
8日08:15 鉄路 10:10 中国 広州
10日08:05 道路 10:45 珠海
11日08:40 徒歩 09:10 マカオ マカオ
12日08:00 水路 08:50 香港 香港
13日08:00 空路 13:20 日本 東京
徒歩 :徒歩、 道路 :道路、 鉄路 :鉄路、 水路 :水路、 空路 :空路)

訪問地 宿泊先 単価
香港 香港 Disney Deluxe Guesthouse HK.$ 120 1
中国 広州 威尼国際酒店 CN.\ 200 1
広東省嘉信酒店 CN.\ 120 1
珠海 新東方酒店 CN.\ 219 1
マカオ マカオ 新華大旅店 MO.P 100 1
香港 香港 港星賓館 HK.$ 250 1

国名 通貨 為替 生活 食料 交通 教養 娯楽
香港 HK.$ 12.8円 0 115.90
内訳
565
内訳
0 25
内訳
中国 CN.\ 14.3円 0 139
内訳
91.50
内訳
0 130
内訳
マカオ MO.P 13.3円 0 126.90
内訳
23.10
内訳
0 0
通貨計 JP.\ 1.00円 0 5,161 8,843 0 2,184

国名 住居 土産 支出計 円換算 日平均
香港 370
内訳
0 1,075.90 13,878 3.0 4,586
中国 539
内訳
0 899.50 12,990 3.0 4,299
マカオ 100
内訳
0 250 3,322 1.0 3,321
通貨計 13,788 0 29,977 7.0 4,282

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春 夏 秋 冬
夏 秋 冬 春
秋 冬 春 夏
冬 春 夏 秋
春 夏 秋 冬
夏 秋 冬 春
秋 冬 春 夏
冬 春 夏 秋

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