■2012年6月、3日間の旅程で中国に出かけた。55回目の海外渡航となる。2回連続の中国旅行により、1年以内に4回の中国旅行を行うことになった。利用したのは、2010年にチャーター便として日本に就航して話題になったLCCの春秋航空だ。日本から海外に出かけるために初めてLCCを利用することになった。最低で航空料金片道5,000円、燃油サーチャージ同4,500円という料金を提示している春秋航空だが、この料金の適用がオフ・シーズンである冬季限定から通年に拡大したため、利用を決断した。国内長距離移動費用を含む渡航費用(海外のゲイトウェイまでの移動費用)は、初めて2万円程度に収まった。
■LCCであるための制約はいくつかあるが、このフライトの場合、最も重要なのは2010年に開港した茨城空港発着であることだ。東京から列車で向かうとすると、2時間半も要する。ただし、バスを利用すると1時間程度短縮される上に、航空機利用者はバス料金が半額になって500円と格安だ。この条件であれば、茨城空港発着であることも苦にはならない。ただ、この旅ではバスの予約を怠り、乗車が可能かどうか不確定であったため、列車を利用しなければならない可能性も考慮して、第1便の出発時刻に間に合うよう東京駅バス乗場に向かった。幸いなことに乗客は少なく、難なくバスに乗ることができた。茨城空港の活性化のためには、高速道路を出てからの一般道路の整備が必要だと感じた。特に、空港に向かって最後に右折する交差点に何の道路標識もないことは大問題であろう。
■茨城空港の問題点は、空港施設のほかに時間を費やすための施設がほとんどないことであろうか。ただ、構内を歩き回る必要がないことには好感を持つことができる。一方、春秋航空からは、チェックインに際して、航空券購入のために決済を行ったクレディット・カードをを提示することと指示されており、提示しない場合には搭乗拒否することがあると警告されていた。ところが、そのクレディット・カードは紛失してしまっていた。茨城空港におけるチェックインではクレディット・カードの提示を求められることはなかったが、帰路に搭乗拒否されたら万事休すだ。そこで、電話で相談した時の指示に従って、確認書に署名した。それによって、帰路に搭乗拒否されることはなくなるという。こうして無事に出発することができたが、春秋航空の意図はよく分からなかった。
 上海南站
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■上海浦東空港に予定よりも早く到着すると、すぐに地鉄に乗って上海南(シャンハイナン)站に向かった。24年振りに杭州を再訪することが目的であった。CRH(動車組)は満席であったが、すぐに出発する快速・硬座の切符を簡単に買うことができた。円型の上海南站は、北京南站と構造が似ているように思う。相次いで開催された北京オリンピックや上海国際博覧会(万博)に合わせて交通網の整備が図られたようだ。
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