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マレイシアC

出発

クアラルンプール

キャメロンハイランズ

抜粋
プトラジャヤ

回顧

概要

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クアラルンプール空港付近

■クアラルンプール空港へは、機内泊をした後、早朝の到着となった。香港の標準時に合わせている当地では早朝は暗い。また、利用したことのないLCCT(LCCターミナル)なので、勝手が分からない。エアポート・バスに乗って市内に入ることにしたが、運行頻度が高くないにも関わらず2社が運営しており、どちらのバスが先発するか分からない状態で予め切符を買わなければならないようになっている。効率的ではないように感じた。

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ポンドック・ロッジ

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ゲストハウス群

KLセントラル駅に到着すると、LRTに乗り換えて中心部に向かい、入居していたアパートメントのあるラジャ・チュランとブキッ・ビンタンの中間に適当と思われたゲストハウスを見つけ、チェックインした。しかし、3日目になって、太腿を数か所、南京虫に噛まれていることに気付いた。そこで、キャメロンハイランズから戻った後は予約をキャンセルし、近くにあるゲストハウスに移ることにした。しかし、今度はシャワーが故障しており、さらに別のゲストハウスに移るという羽目になった。

当地では、滞在時を回想しながら舐めるように歩き回った。滞在終了後に生じた変化を中心に市街の様子を記してみたい。
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ポンドック・ロッジから

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フード・コート

北東部では、ペトロナス・トゥイン・タワーの膝元のスリアKLCCなどを訪ねた。フード・コートが一新され、洗練されたものになっていた。米国大使館前にあったコンクリート・ブロックは、門内に移動されてはいたが、同じように並べられていた。イスラーム教国との軋轢は、下火になったとしてもなくなることはないのかなと感じた。

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パヴィリオン

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フード・コート

南東部における最も大きな変化は、ラジャ・チュラン通りとブキッ・ビンタン通りの間にパヴィリオンというショッピング・モールが建ったことだ。入口から階上に向けてレッド・カーペットを敷き、建物の中央部は大きな吹抜けにするという贅沢な空間の使い方によって、高級感を醸し出していた。ほかのショッピング・モールでは、各階のエスカレイターが同じ向きに配置され、客は各階で店舗の前を歩かなければならないようになっているが、パヴィリオンでは日本などと同様に客が各階でほとんど歩かなくてもエスカレイターを乗り継ぐことができるようになっていた。買い物客にとってどちらが快適かは一目瞭然だ。ロッ・テンではフード・コートが一新され、大幅な改装を行っていたが、空きテナントの目立つタイムズ・スクウェアとともに試練に立たされているのではないかと思う。

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レストラン街

別の変化として、ラジャ・チュラン通りからアロー通りやブキッ・ビンタンに向かう小道が夜になると大層な賑わいを見せるようになっていたということがある。レストランの外観は以前のままのようであったが、夜になるとオウプン・カフェとなり、大勢の客が自動車で乗り付けるなどしていた。

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マスジッド・ヌガラ

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レイク・ガーデン

南西部には、レイク・ガーデンがある。滞在時は訪ねたことがなかった。国立博物館も訪ねたかったためKLセントラル駅から向かおうとしたが、適当な道路を見つけることはできなかった。周辺には自動車専用道路が縦横無尽に走っており、歩行者のための配慮はないようだ。自動車社会の現実を見せつけられたように感じた。クアラルンプール駅に戻り、マスジッド・ヌガラ、警察博物館、国立プラネタリウム、国立博物館、TAラザク記念館、ハイビスカス・ガーデン、レイク・ガーデンの順に巡っていった。広大な敷地を贅沢に使った展示がなされていた。中心部からほど近い場所に広大な自然が残されていることは驚きであった。ただし、交通の便があまりよくないため、観光客は必ずしも多くなく、もったいないように感じた。その後、図らずもマスジッド・ジャメの中に入れてもらい、イスラーム教徒の熱心な礼拝の様子を見ることができた。

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ラジャ・ムダ・ムサ通り

北西部にあり、マレイ人集落を保持するために設けられたカンポン・バルは、顕著な変容を見せていないように感じられた。時の流れがゆっくりとしているのであろう。

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クアラルンプール

キャメロンハイランズ

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プトラジャヤ

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概要

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里並み

■キャメロンハイランズ(キャメロンハイランド)は、パハン州に属するが、クアラルンプール郊外の避暑地として有名だ。連合王国によって開発され、英国風の建物が立ち並んでいる。

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ロビンソン滝

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山道

マレイシア3日目にクアラルンプールのプドゥ・セントラル・バス・ステイションからバスに乗って向かった。そして、観光の起点タナラタに到着すると、木造平屋建てのゲストハウスにチェックインし、ジャングル・ウォークと呼ばれるトレッキングの構想を練った。13のトレイルが整備されているというものの、トゥアー利用の観光客が多く、十分な案内がなされているわけではない。しかし、既に午後になっており当日のトゥアーは出発してしまっていると考えられた。そこで、半日で散策することのできるコースはないかと考え、途中にロビンソン滝があり案内のある第9コースを進むことにした。のどかな田園風景を進むと途中で一転して山道になり、比較的簡単にロビンソン滝に到着した。そこで引き返せばよかったのだが、トレイルが伸びているため、先に進むことにしてしまった。しばらく進むとコンクリート舗装のトレイルは土になり、倒木が道を塞いでいることも多くなった。サンダルを履いて立ち入るべき場所ではなかったかもしれない。

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里並み

さらに進むと人里に出てきた。そして、2車線(片側1車線)の道路に行き当たった。タナラタまで9kmという道路標識が目に入る。それまでに要した所要時間から考えると距離が長すぎるように感じたが、ジャングル・ウォークを通って戻ることは避けたいと思い、先に進んだ。ガイドブックをゲストハウスに置いてきていたため、この道路がタナラタまで最短距離で結んでいるわけではないことが分からなかったのだ。途中からクアラルンプールからのバス路線に合流した。

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ティー・プランテイション

沿線には、ティー・プランテイションが広がっている。休憩のためにティー・ショップに立ち寄ると、壮年のインド系の男性が声をかけてきた。そして、東日本大震災における津波被害を気にかけてくれた。その後、「マレイ人はネクタイを締めて鞄を提げ、気取っているが、働かない。マレイ人、華人、インド系国民の3民族がともに頑張れば、マレイシアはもっと経済発展が進む。」と、人目を気にしながら話したことが印象的であった。インド系国民にとってブミプトラ政策に対する不満は強いのであろう。遠くまで足を伸ばした甲斐があった。疲れが吹き飛んだような気がした。

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トゥイン・パインズ

夜は、涼しさを通り越して寒さのためになかなか眠ることができなかった。避暑地を訪ねるのであれば、それなりの防寒対策をしておくべきであった。

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キャメロンハイランズ

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プトラジャヤ

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概要

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マスジッド・プトラ

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中央政府D群

■プトラジャヤは、滞在時に活動拠点としていた受入先がある新行政都市だ。当時は中央省庁のクアラルンプールからの移転が最終段階にあったようだ。出国日に訪ねることにした。

コタ・ラヤ前でプトラジャヤに向かうバスを見つけ、プトラジャヤ・サイバージャヤ駅でバスを乗り換えて官庁街に向かった。そして、マスジッド・プトラや首相府などを見物しながら駅に向かって歩いているうちにバスに乗るタイミングを逸してしまった。帰国便の出発時刻の1時間50分前にクアラルンプール空港最寄りのKLIA駅に到着するKLIAトランジットに乗ることができず、遅れもあってKLIA駅到着は出発時刻の1時間30分前となった。
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マスジッド・プトラ/首相府

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マスジッド・プトラ/首相府

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マスジッド・プトラから


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クアラルンプール

キャメロンハイランズ

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プトラジャヤ

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概要

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クアラルンプール空港の出発フロア

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エア・アジアX

■クアラルンプール空港に到着すると、タクシーに乗ってLCCTに向かおうとした。しかし、手持ちのリンギットが僅かに足りずに前払いのタクシー料金を支払うことができず、両替所を走り回って探さなければならなかった。ようやくLCCTに到着しても、チェックイン・カウンターを探しているうちに出発まで1時間を切ってしまった。LCCはチェックインの締切時刻を厳格に運用することが多いため心配したが、何とか対応してもらうことができた。スタッフには、「すぐに向かって下さい。」と言われた。搭乗待合室に到着すると間もなく搭乗が始まった。

現地での1日平均の旅行費用は約2,500円(土産費を除く)であった。旅行費用のうち宿泊料金の最高はクアラルンプール3泊目の約1,700円(60リンギット)で、最低はキャメロンハイランズの約580円(20リンギット)であった。クアラルンプールでは、一定程度の宿泊料金を設定しているゲストハウスで最低限のメインテナンスに努めようとする姿勢さえ見られないことにがっかりした。

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TAラーマン通りから眺めたペトロナス・トゥイン・タワー

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マトン・フィッシュ・カリー

8年振りの訪問であった。また、マレイシアが目標としている2020年までの先進国入りという期限まで8年間と迫っている。マレイシアが目標を達成するために順調な発展を辿っているかどうかを見極める中間点にあるわけだ。簡単に結論を下すことはできないが、商業施設などの集積はさらに進み、先進国入りに向けて生活様式が変わってきている面も感じられた。

一方で、以前も記した通り、課題は山積している。クアラルンプールのインド料理店では、注文が20分も放置されていた。督促すると、若い女性客との間で話を弾ませていた男性店員が作り置きの料理を皿に盛り付けて悪びれずに運んできた。謝罪もないため代わりにディスカウントを要求しても応じない。結局そのまま立ち去ることにした。

先進国入りに向けての最後のハードルは、ニーズに即した高品質の商品やきめ細かなサーヴィスを提供することができるかどうかにかかっていると言うことができるであろうか。インフラストラクチャーが整えばクリアするというような簡単なものではないのだ。キャメロンハイランズでインド系の男性が話したように、仕事に取り組む姿勢を変えなければいつまでも目標には到達しないであろう。

出発

クアラルンプール

キャメロンハイランズ

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プトラジャヤ

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概要

前訪問地発 当訪問地着 訪問地
出発 日本 東京
23日23:55 空路 24日05:35 マレイシア クアラルンプール
26日08:40 道路 12:00 キャメロンハイランズ
27日09:30 道路 13:10 クアラルンプール
29日14:30 空路 22:40 日本 東京
道路 :道路、 空路 :空路)

訪問地 宿泊先 単価
マレイシア クアラルンプール Pondok Lodge MY.R 50 2
キャメロンハイランズ Twin Pines Guest House(タナラタ) MY.R 20 1
クアラルンプール Kuala Lumpur Guest House MY.R 60 1
KL Heaven Guest House MY.R 50 1

国名 通貨 為替 生活 食料 交通 教養 娯楽
マレイシア MY.R 28.9円 2
内訳
226.35
内訳
136.20
内訳
0 5.20
内訳
日本 JP.\ 1.00円 0 0 0 0 0
通貨計 JP.\ 1.00円 58 6,534 3,932 0 150

国名 住居 土産 支出計 円換算 日平均
マレイシア 230
内訳
30 629.75 17,314 6 2,886
日本 0 0 0 0 1 0
通貨計 6,640 866 17,314 7 2,473
(注)円換算と日平均は土産費を除く。

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クアラルンプール

キャメロンハイランズ

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春 夏 秋 冬
夏 秋 冬 春
秋 冬 春 夏
冬 春 夏 秋
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秋 冬 春 夏
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