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■1987年2月、ヨーロッパに向けて初めての海外旅行に出かけた。大学の友人と二人で4週間をかけての気ままな旅だ。円高の進行によって旅行費用が低廉化してきたこともあって、海外に渡航する人が増えていた。パスポート(旅券)は、1回限り有効のものではなく、有効期間5年のものを選択した。

旅の形態としては、往復の航空券のほか、入国時と帰国時の2日間のホテル、空港からホテルまでの送迎がセットされたフリー・トゥアーに参加するという形式を選んだ。フライトはアエロフロート・ソヴィエト航空によるモスクワ経由便で、ロンドン・イン、フランクフルト・アウトという指定であった。それ以外の予約はせず、連合王国を除く西ヨーロッパ諸国の2等列車などに1か月にわたって自由に乗り降りすることのできるユーレイル・パスを買った。

西ヨーロッパ諸国の中ではフランスがテロリズムの影響でヴィザ(査証)の取得を義務付けていたが、申請のためにフランス大使館に預けたパスポートを別の人が持ち帰ってしまい、自宅で連絡を待つ羽目になるというハプニングがあった。そのほかにも、ユース・ホステル会員証や国際学生証の取得、トラヴェラーズ・チェック(旅行小切手)の購入を始め、出発前は携行品の準備のために忙しかったが、合間を縫って訪問予定国の政府観光局を精力的に訪ね、パンフレットや地図を貰うなど情報収集に努めた。

荷物を軽くしなければ旅行中に苦労するということは観念的には理解しており、カメラの携行を見送るなどの勇断も下したが、旅への不安からどうしても荷物を詰め込んでしまうことになる。出発前夜に試みに自宅でバックパックを背負ってみた時にはその重さに驚かされた。

翌日、友人と上野公園で待ち合わせ、追加料金不要でJR(JR東日本、東日本旅客鉄道)と比べて割安な京成電鉄の特別急行列車に乗って成田空港(新東京国際空港)に向かった。国内線を含めても初めての飛行機旅行であり、空港では、旅行代理店のスタッフの説明が終わると、自ら機上の人となる前に次々と離着陸する様々な航空会社の飛行機を見物した。

フライトは北回り便であるため、離陸してから16時間程度でロンドンに到着する。格安トゥアーがよく利用するマイナー・キャリアのフライトの中には、到着までに1日以上を要する南回り便が多く、その差異は大きい。この時間的メリットのため、サーヴィスの悪さはあまり気にならなかった。ただ、トランジット(途中寄航)を行ったソヴィエト連邦(ソヴィエト社会主義共和国連邦)のモスクワのシェレメチェヴォ第2空港は照明が薄暗く、全般的に活気がないという印象を受けた。また、せっかくモスクワまで来ていながら、入国することはおろか外気に触れることさえできず、残念であった。

旅程について友人と打ち合わせた結果、連合王国からフランスに渡った後、大陸諸国を左回りで西ドイツまで旅行することにした。旅行期間は長かったが、ヴァティカン市国を含めて13か国を訪ねることになったため滞在型の旅にはならなかった。1回の旅で多数の国を旅行することを敬遠する人もいるようだが、ヨーロッパの場合は全体がまとまりを持った1つの文化圏であり、周遊型の旅によってその様々な顔を見ることができたように思う。

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